山 行 報 告
2019/8 / 30 〜 9 / 1  北ア:前穂北尾根    メンバ:W名屋、三崎、小森、記録:三崎

河童橋から穂高   梓川奔流と焼岳 明神池  上高地から前穂
北尾根を望む
 
徳沢手前の猿 
いきなり涸沢ヒュッテ  涸沢の夕景  涸沢全体  X峰から北穂・槍  北尾根X峰を望む 
槍と登攀者(X峰)  北尾根W峰を望む  北尾根V峰を望む  前穂山頂
(奧穂バック) 
前穂山頂
(北尾根バック) 

【コースタイム】

 (8月30日[金]) 移動

  
中央林間23:10=>23:45横浜青葉IC=>東名、圏央、中央高速経由で松本ICを出て、翌3:00に沢渡第三駐車場着(仮眠)

 (8月31日[土]) 涸沢まで

  
駐車場6:50=>7:10上高地BT8:15明神館→明神池8:45→徳沢9:3514:00涸沢ヒュッテ()

 (9月1日[日]) 前穂北尾根、帰浜

 
涸沢ヒュッテ3:405:15XYのコル→6:00X峰頂上→8:20VWのコル→11:30前穂高岳頂上→14:00岳沢小屋→16:10河童橋→上高地BT17:15=>沢渡駐車場=>竜島温泉=>松本IC=>愛川IC=>22:40中央林間   

【記 録】

 (8月30日)

 
中央林間から愛川ICで圏央道に乗る予定でしたが、私のヘルメット忘れ(ゴメンナサイ)のせいで横浜青葉ICから東名に乗り松本ICに向う。高速を出て沢渡駐車場に着き、仮眠。

 (8月31日)

 
起きてみると、晴れ。沢渡駐車場からタクシー(定額4200)で上高地に向う。昨日の大雨で雪代が入ったような色の梓川の奔流が凄まじい。穂高連峰が見えてきた。快晴です!

  河童橋から涸沢を目指す途中、明神池の穂高神社に寄り、身勝手ながら安全登山祈願。昔は池に岩魚とブルックトラウトのハイブリッド40cm超えの魚がいたけど、今はいないのかな?

  涸沢に向う途中、たくさんの猿を見た。人間様を全く無視。横尾谷から屏風岩を仰ぐ。ルンゼというルンゼは滝になっている。沢が左にぐーっと周り込むと前穂北尾根とカールが見えてきた。

 涸沢ヒュッテに着き、テラスでビールで乾杯。雪渓はほとんど無い。時折聞こえる落石音で、若かりし頃の思い出が蘇る。実に36年ぶりだが、カールが少し小さくなった気がした。天気予報では曇り一時雨。17時に夕飯を食べ19時に就寝。

 (9月1日)

 
3時に起床。弁当食べて身支度して歩きだす。北穂稜線上に火星、目指すXYのコルの窓にはオリオン三ツ星が輝き、点々とヘッドランプの光が見える。XYのコル到着と同時に夜明け。北穂、奥穂が淡いモルゲンロートに包まれる。

 コルで登攀準備し、登り出す。X峰は踏み跡バッチリの登山道。W峰は上部岩峰根元を奧又白側に20m程度巻いてから、右上する凹角を登る。直上のピトン連打スラブは先行パーティで渋滞しており、リッジを涸沢側に回り込んでW峰を越した。

  VWのコルで30分くらい順番待ちし、小雨パラつく中、最低鞍部から登攀開始。1P 20m T:簡単な階段状フェースを直上。 2P 20m V:確保点から凹角の左側を左上。ランペ状テラスから一歩左に出てフェースを直上。ロープスタックしそうで、途中の確保点でピッチを切る。3P 20m V:右のリッジは脆そうで、頭上の短く狭いチムニーを越え、簡単なフェースを右上(ノーピン) 4P 30m U:岩屑の詰まった広いチムニーから、頭上のチョックストーンを避け、左のフェースを登る。5P 40m U:簡単なリッジを直上(ノーピン)6P 5m V:被り気味の凹角を左上しV峰直下の終了点からV峰頂上に上がる。

  U峰を越え、5mの短い懸垂をした後、ロープをたたみ、最後のリッジを登って、前穂高岳頂上に立つ。先行パーティに集合写真を撮ってもらった。先行パーティの一人がKさんの友達の友達だった。クライミング界は狭い!

 前穂高岳からは重太郎新道を下り、岳沢小屋付近で通り雨。すぐに上がったので岳沢を下り、河童橋でアイスクリーム食べ、お土産を買って上高地BTからタクシーで沢渡へ。

 沢渡からの帰路の途中、竜島温泉(入浴料510)で食事をし(ラストオーダー18:45)、汗を流しサッパリする。泉質はアルカリ泉でいいところでした。中央高速の渋滞も殆ど無く、順調に中央林間にたどり着き、山旅完了。

[感想]

 私の実力で条件の良い北尾根は丁度でした。期待と不安が入り交じる緊張が頂上で開放され、至福を味わいます。終了点が頂上のアルパインはやっぱり楽しいですね。剣の八つ峰はやったので三大バリエーション残りの槍北鎌尾根に来年行ってみたいですね。